ゼロエミ式きのこ栽培品種
ゼロエミ式で栽培できるキノコの種類
ゼロエミ式はよく言えば簡易的、悪く言うといい加減な栽培方法なのでデリケートなキノコではこの方法に耐えられません。タフな食用キノコを選定する必要があります。基本的にはヒラタケ系(Pleurotus)を使用します。また四季のある 日本などで栽培する場合は品種を柔軟に変えていく必要があるかもしれません。
ゼロエミ式きのこ栽培用キノコランキング
日本で種菌の入手しやすいものから選んでいます。ヒラタケ属のなかにはもっと適した品種があるかもしれません。
■タフランキング
1.ヒマラヤヒラタケ
2.ウスヒラタケ
3.ヒラタケ
■暑さ耐性ランキング
1.ウスヒラタケ
2.ヒマラヤヒラタケ
3.ヒラタケ
■寒さ耐性ランキング
1.ヒラタケ
2.ヒマラヤヒラタケ
3.ウスヒラタケ
各キノコの特性が載っているサイトリンク
以下のサイトが詳しいです。
ヒマラヤヒラタケ(Pleurotus sajor-caju)
■ヒマラヤヒラタケ
■ヒマラヤヒラタケの空調栽培・ビン栽培法
ウスヒラタケ(Pleurotus pulmonarius)
■うすひらたけの自然栽培・菌床栽培法(ブロック)
■うすひらたけ
■うすひらたけの空調栽培・ビン栽培法
ヒラタケ(Pleurotus ostreatus)
■ひらたけ(シメジ)の自然栽培・菌床栽培法(箱)
■ひらたけ
■ひらたけ(シメジ)の自然栽培・菌床栽培法(ブロック)
総合評価
日本で入手に容易なキノコの中から選びました。栽培しやすさ、強さ、品質から総合ポイントではヒマラヤヒラタケがトップです。ゼロエミ式ではこのヒマラヤヒラタケをもっとも使用します。
ただ四季のある日本では真夏の超高温時では紹介した3種とも発生させるのは難しいです。なんからの方法で温度を下げなければいけません。一番、暑さに耐性があるのはウスヒラタケのような気がします。夏場に栽培したい場合は今のところこのキノコがベストだと思います。
真冬はヒマラヤヒラタケ、ウスヒラタケには少し厳しいかもしれません。少し温度をあげてやる必要があると思います。
ヒラタケは色々な品種がでており寒さに強い品種を選べば真冬でも結構発生してくれると思います。ただ、上述した2種より弱いキノコなので若干栽培が難しいです。
■備 考
他のヒラタケ属、まだ見たことはないのですが、オオヒラタケ、クロアワビタケなどは高温に強そうなので夏場用として実験する必要があると思います。
(注)オオヒラタケ、クロアワビタケはヒマラヤヒラタケと説明しているところもあり、実際よくわかりません。ウスヒラタケとヒマラヤヒラタケも同品種としているところもあります。同じ品種でも系統、商品名が色々あるので一度よく調べてみたいと思います。
ゼロエミ式きのこ栽培に相応しいキノコとは
ゼロエミきのこ栽培は通常の菌床栽培で行う培地の高温による殺菌工程を行わず(代わりに石灰浸水法)、また接種作業も無菌室等を使用ぜず、どこでも作業を行うことをモットーとした栽培法ですので培地には多くのカビ、バクテリアの混入があると思われます。
そのような条件のなかでキノコを発生させるためには雑菌に強く生命力のあるキノコの品種を選ぶ必要があります。数多くある食用菌のなかでこの栽培法に一番適した品種は今のところヒマラヤヒラタケ(Pleurotus sajor-caju) だと思います。
熱帯キノコとも呼ばれるこのキノコは雑菌に強く、高温でも発生し、また菌糸の生育、発生温度幅も広い優秀な大型肉厚の食用菌です。日本では滅多に店頭には並ばないキノコですが雑菌に強い特性から熱帯の国々では粗放栽培で栽培されております。
日本ではクワガタ愛好家には馴染みのあるキノコです。菌糸量の多さからクワガタの幼虫の飼育によく利用されています。(キノコの菌糸がクワガタの幼虫の成育に良いらしいです)食感もよくどんな料理法にも合うキノコなのでもっと日本でも普及してもよいと思います。
ヒマラヤヒラタケの親戚のウスヒラタケ(Pleurotus pulmonarius)もかなり強いキノコで栽培培しやすいすが、キノコ自体(子実体)がヒマラヤヒラタケほどしっかりとしていません。こちらもおいしいです。
■追記
今実験準備中なのはアラゲキクラゲです。世界的に見るとこのキノコはあまり食されないキノコだとは思いますが、コロンビアでは硬いコーヒーの木から自然に大量に生えていました。結構強いキノコだと思います。もしくは他の雑菌が嫌いなキノコかもしれません。このキノコは栽培したことがないのでなんと言えないのですがとにかく実験してみます。また、ヒラタケ属のオオヒラタケ、クロアワビタケ、バイリング、などその他の品種についても順次実験していく予定です。